山海経に出てくる奇妙な国や民族を集めるシリーズ第5弾です。今回は讙頭国、厭火国、載国、交脛国、反舌国、三首国をご紹介いたします。今回も奇妙な国に奇妙の民族が暮らしている様子が見られました。
讙頭国(かんとうこく huan1tou2guo2 フアントウグオ)
讙頭国は古代中国にあったとされる伝説の国ですが、翼を持っているという鳥のような不思議な人々です。
讙頭国は山海経の海外南経に記載が見られ、”讙頭国(かんとうこく)は滅蒙鳥の南にあり、そこの人々みな人の顔をしているが二本の翼を持っており、鳥の嘴がついていた。そしてその嘴で魚を捕まえていた。別の言い方をすると、讙頭国は畢方鳥の東面にあった。讙頭国は讙朱国(かんしゅこく)とも言った。”とあります。
山海経海外南経に関しては以下をご覧ください!
- 讙頭国の伝説
讙頭国は讙朱国とも言いましたが、その成り立ちから実際には丹朱国と呼ぶべきでした。
堯の時代に、堯の息子丹朱が父親に反対し放逐され、その後も何度か反乱を起こしましたが成功せず最後には海へ飛び込み自殺してしまいました。丹朱の子孫は南海へ行きこの地方で繁栄し国家となったと言います。これが讙頭国です。讙頭国人も鳥の形状で嘴があり、背中には一対の羽があったと言います。讙頭国人は群れとなり常に羽で鳶海辺を巡り、その嘴を使って魚をついばんでいたと言います。
出典:baidu
厭火国(えんかこく yan4huo3guo2 イエンフオグオ)
厭火国は山海経に出てくる不思議な国家です。
山海経の海外南経には、”厭火国は滅蒙鳥の南面にあり、そこに住む人々は黒色で獣のような体をしており、彼らの口内から火が吐き出されていた。別の言い方をすると、厭火国は讙朱国の東面にあった。”とあります。
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これは厭火国の人々が石炭を食べていたのではないかと言われる所以です。この厭火国には一種の火を食べる犬のような異獣がおり、禍斗と言いました。禍斗はこの地方の人々と同様に口から火を吐いていたといいます。これに因み、この国の人々は災いともたらすとされています。
禍斗に関しては以下をご覧ください!
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載国(たいこく zai3?guo2 ザイグオ)
載国は山海経の海外南経に記載がある国ですが、その国民である載民は黄色い皮膚をしていると言います。
海外南経には、”載国は滅蒙鳥の東面にあり、そこに住む人々は皆黄色い皮膚をしており、弓で蛇を仕留めていた。別の言い方をすると、盛国は三毛国の東面にあった。”とあります。
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交脛国(こうけいこく jiao1jing4guo2 ジャオジングオ)
交脛国に住んでいる交脛民は名前の通り脛を交差させている民族です。一見凄そうですが、よく考えたら普通です…。
交脛国の記載は山海経の海外南経にみられ、”交脛国は滅蒙鳥の東面にあり、そこに住む人々は皆二本の足を互いに交差させていた。別の言い方をすると、交脛国は穿胸国の東面にあった。”とあります。交脛国の隣にある穿胸国の人々は本当にヤバく、胸に穴が開いてその穴に棒を突っ込んで持ち運びすると言います。
滅蒙鳥に関しては以下をご覧ください!
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反舌国(はんぜつこく fan3she2guo2 ファンショグオ)
反舌国は山海経の海外南経に記載が見られ、”反舌国は滅蒙鳥の東面にあり、そこに住む人々は皆舌の根が前方にあったため、舌先は喉の奥の方向を向いていた。別の言い方をすると、反舌国は不死民の東面にあった。”と書かれています。
舌の位置が前方にあるということは舌先を出そうとしても出ないことになります。逆に喉が詰まってしまい、苦しい思いをしそうですね(;´∀`)
不死民に関しては以下をご覧ください!
中国神話の奇妙な人を集めてみた。怪人特集1(大人、小人、不死民、樸父)
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三首国(さんしゅこく san1shou3guo2 サンショウグオ)
三首国は古代中国の伝説の国です。その人々はあり得ない形状をしており、何とケルベロスみたいに頭が三つあるのです。
山海経の海外南経には、”三首国は滅蒙鳥の東にあり、そこに住む人々は皆一つの体に三つの頭がついていた。”とあります。
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