常羲(じょうぎ chang2xi1 チャンシー)
常羲は常儀とも言い、中国神話伝説中で月の母です。常羲は月を生み育てており、日御である羲和と共に帝俊の妻とされています。常羲は十二個の月を生んだために一年には十二の月ができました。このような神話の背景には、常羲は古代では暦を制定していた人物ではないかと言われています。
山海経中では常羲は”女和月母”と称されており、常羲が十二の月を産んだことに因み”月母”と称されています。また、”女和”とは恐らく常羲が陰陽の調和を担当していたことに因んでおり、太陽と月の運行を観察することから作られた暦に関係していると思われています。
山海経の大荒西経には、”大荒の中に日月山という山があり、天の要であった。この山の主峰は呉姖天門山と言い、太陽と月が沈む場所であった。…女性がおりまさに月を洗っていた。帝俊の妻常羲は十二個の月を生んだので、月を洗い始めた。”とあります。
帝俊に関しては以下をご覧ください!
帝俊:天帝でもともとは夔と言う神様な上、太陽と月の父親でもあった帝
山海経大荒西経に関しては以下をご覧ください!
常羲は月の他にも2人の人間の兄妹を産んでいます。この時の夫は帝嚳(ていこく)であり、このため帝嚳と帝俊は同一ではないかと言われています。兄は将来は不善の帝となった帝摯(ていし)でその帝位は堯へと引き継がれました。妹は嫦娥(じょうが)と言い、中国神話中の大英雄である后羿(こうげい)の妻となりました。嫦娥は不死薬を飲んで月へ行ってしまう嫦娥奔月の神話で有名です。
嫦娥に関しては以下をご覧ください!
后羿に関しては以下をご覧ください!
后羿:太陽を射落とした中国神話最大の英雄で月の女神となる嫦娥の夫
帝嚳に関しては以下をご覧ください!
出典:baidu
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