八陣図と握奇陣:黄帝の時代に使用された神話時代の陣形たち

八陣図(はちじんず ba1zhen4tu2 バージェントゥー)

八面図は黄帝の大臣であった風后が有熊にいるときに作ったとされている八つの陣形です。風后は黄帝の軍師であり、大臣の筆頭でした。黄帝の覇業を助け、黄帝を中原の覇者に押し上げました。風后は黄帝に仕えるときには不思議な縁があり、夢の暗示により風后を見つけ出したと言います。

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黄帝が蚩尤と戦っているときに敗戦を重ねていたため勝利を望みました。その時ある夢を見ました。この夢は蚩尤に勝つ方法を示していると直感した黄帝は部下達にその夢に従って人を探させました。そうして探し出された人たちが風后や力牧です。風后は軍師として、力牧は将軍として黄帝に仕えました。

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清の乾隆四十一年の《清鄭県志》には、”風后は伏羲の末裔で黄帝臣三公の一人也。よく伏羲の道にならい八卦に因み九官を設け、壁を作ることで万民の安寧を定めた。”とあり、三皇の筆頭である伏羲の子孫とされています。

涿鹿の戦い(たくろくのたたかい)で蚩尤を倒した後、黄帝たちは様々な発明や制度を作り出しました。その中で風后は《握奇経》一巻を記しています。風后は伏羲が創造した八卦の原理を軍事に応用し、八陣図を創りました。

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最も早い黄帝と風后の八陣図は《握奇経》に見られており、この内容は《宋史・芸文志》と《新鄭県志》中に詳細に記載されています。その中にある布陣は”八陣の内四は正で四は奇と成す。余った奇は握奇と成し、これを称す。先に出た遊軍を両端に定め、天には衝円が、地には軸があり、前後には衝があり、風は天に付随し、雲は地に付随する。衝には重列四隊が、前後の衝には各三隊がある。風は使用をつなぎ円と成す。天は軸に居り単列各三隊で、前後の衝は各三隊から成る。風は四隅に居り、故に四角である。天は両端に居り、地は中間に居る。総じて八陣を成す。遊軍は後方で敵に潜み、あるいはその左右を脅かし、音を聞いて指揮を望み、以て四奇を撃する。”とあります。

  • 握奇陣から八陣図への発展

八陣図は黄帝とその大将の風后により作られ、もともとは握奇陣と言いました。4500年ほど前、蚩尤が反乱を起こし中原一帯に攻め込んできました。黄帝は蚩尤の圧倒的な戦闘力の前に劣勢に立たされ、その戦績は九戦九敗という散々な結果です。蚩尤を討つために黄帝は風后、力牧、常先、大鴻を家臣に迎え入れました。そして風后を軍師とし、中国で最も初期の陣形である《八陣兵法図》を作りました。

八陣図は全部で九枚からなり、一枚は八陣正図で、残り八枚は陣勢図です。即ち、天覆陣、地載陣、風揚陣、雲垂陣、龍飛陣、虎翼陣、鳥翔陣、蛇蟠陣です。それぞれの陣形には文字で戦術の要点が説明が成されています。

かの詩聖杜甫は、”天下三分した功、名を八陣図と成す。”と諸葛亮が《八陣兵法図》を創造したとされています。しかし、《風后八陣兵法図》の発見で、八陣図は諸葛亮以前から使用されていたことが判り、杜甫のこの一文は間違いであったことが明らかになりました。鄧公玖が諸葛亮に《兵法陣図》を授けたと言われていますが、これは諸葛亮が生まれる3500年前の黄帝時代に作られた風后の軍事理論が基になっていると考えられています。

《風后八陣兵法図》に関しては、握奇経という言い方があり、中国古代の八陣布列の兵書でした。またの名を《握機経》や《幄機経》などとも呼ばれ、一巻380余字となっています。

《唐太宗李公衛問対》には、八陣図の発展が示されております。即ち、起源は黄帝とその配下風后の《握奇文》から始まり、五陣、握機陣、丘井の法となり、殷の終わりには姜尚の《太公兵法》で太公陣ができ、その後司馬穰苴(しばじょうしょ)の《司馬法》で五行陣、管仲の重新整理《太公兵法》、孫武の《孫子兵法》で八卦陣、三国志でおなじみの諸葛亮の《八陣図法》で八陣図、韓擒虎が九軍陣法(八陣図の別名)を、李靖(りせい)と李勣(りせき)が《衛公兵法》で六花陣を記しました。

八陣図は握奇陣を源流に持ち古代中国で時代とともに脈々と受け継がれてきた陣形と軍略の基本であり、六韜の太公望や孫子兵法の孫武など歴史に名が残っている軍略家たちにより研究発展されました。

出典:baidu

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