中国神話の奇妙な魚の怪物を集めてみた。怪魚特集2(文鰩魚、魚婦、鳙鳙魚、堪魚、寐魚、鮯鮯魚、茈魚、薄魚、鱃魚、滑魚、儵魚)

文鰩魚()

文鰩魚は空を飛ぶ伝説の魚です。トビウオを連想しますが、住んでる場所は泰器山を水源とする観水で淡水ですので海ではありません。しかし、海にも降ることが出来、西海から東海まで泳ぐという鮭科のような魚です。


文鰩魚は山海経の西山経に記載が見られており、”さらに西へ百八十里に泰器山があり観水はここより流れ出て西へ向かい流沙へと注いだ。水中には多くの文鰩魚がおり、形状は普通の鯉であるが魚の体と鳥の羽を持っており全身には蒼色の斑紋があり白色の頭と紅の口をしておりいつも西海に行き東海まで泳ぎ、夜には飛行した。その鳴き声は鸞鶏鳥のようで、肉の味は酸味の中に甘みを帯びていた。人が食べると癪狂病が治ると言う。一たび天下に出現すると五穀豊穣となるという。”とあります。

翼を持った鯉、それが文鰩魚です。また一旦人々の前に現れると五穀豊穣をもたらすという吉祥とされています。

面白いことに、文鰩魚が南海で泳いでいるのを見たという伝説が残されています。その大きさは一尺ほどで体には尾と同じ羽を持っていたと言います。その群れが海面を飛んでいる時、海上に大風が起きたと言います。

さらに別の伝説では、歙州の赤岭のふもとには大きな渓流があり、当地の人々はこの場所に一本の橋を架けました。このため、文鰩魚は夜半にこの岭を飛んで渡るしかありませんでした。この様子に人々は網を広げて捕獲しましたが、文鰩魚が飛ぶと一部は網を突き抜けましたが多くは網にかかり石に変わってしまったと言います。現在では雨が降るごとにその文鰩魚が変化した石が紅色になったためにその地方は赤岭と呼ばれるようになったと言います。

山海経西山経に関しては以下をご覧ください

山海経を読もう!No,2 五蔵山経西山経編

出典:baidu

魚婦(ぎょふ)

魚婦は半人半魚の怪物で、顓頊が死後に変化したと言われています。

魚婦は山海経に記述が見られており、”体の半分が干からびている魚がおり、名を魚婦と言い、顓頊が死後に目覚めて変化したものであった。風は北方より吹き、天からは泉のような大水が湧きだし、蛇は魚に変わってしまった。これがいわゆる魚婦である。顓頊が死後に即ち復活した。”とあります。

顓頊は黄帝の系譜で五帝にも数えられる名君です。その顓頊が死後に変化したとされています。顓頊は死後に蛇から魚の体内で生まれ変わろうとしていましたが、大風で復活してしまい、人間と魚が混じった容姿になってしまったというものです。

山海経大荒西経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,16 大荒経大荒西経編

出典:baidu

鳙鳙魚()

鳙鳙魚は古代中国の伝説の魚です。


鳙鳙魚は山海経の東山経に記載が見られており、”食水はこの山より出て東北に流れ、大海に注いでいた。水中には多くの鳙鳙魚がおり、形状は犁牛のようであり、豚と同じ鳴き声を発していた。”とあります。

山海経東山経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,4 五蔵山経東山経編

出典:baidu

堪魚()

堪魚は山海経の東山経に記載が見られ、”さらに南に三百里に犲山があり、山上には草木は育たず、山下には至る所に流水があり、水中には多くの堪魚がいた。”とあります。

山海経東山経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,4 五蔵山経東山経編

出典:山海経

寐魚(mei4yu2 メイユィー)

寐魚は山海経に記載が見られる古代に住んでいたとされる魚です。

山海経の東山経には、”さらに南へ水路五百里に諸鈎山があり、草木はなく至る所に砂と石があった。この山は周囲百里で寐魚が多くいた。”とあります。

山海経東山経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,4 五蔵山経東山経編

出典:baidu

鮯鮯魚()

鮯鮯魚は古代中国に生きていたとされる魚で六本の脚を持ち、鳥と同じ尾を持つという怪魚です。

山海経の東山経には、”さらに南へ水路五百里、流沙五百里を過ぎると踵踵山という名の山があり、周囲は二百里で草木はなく大蛇がおり、山上には玉石が豊富にあった。そこには泉があり、周囲四十里から泉水が湧き出ており、名を深澤と言った。水中には多くの蠵亀(大きな亀)がいた。水中にはさらに魚がおり、形状は一般的な鯉のようであるが、六本脚と鳥と同じ尾を持っており、名を鮯鮯魚と言った。鮯鮯魚の名はその発する声に字を当ててつけられた。”とあります。

鮯鮯魚は六本足を持つ鯉と言う不思議な魚です。

山海経東山経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,4 五蔵山経東山経編

出典:baidu

茈魚(zi3yu2 ズィーユィー)

茈魚は頭と十の体を持つという不思議な魚ですが、現在では古代のイカの名称であったとも言われています。

山海経の東山経には、”水中には多くの美しい貝がおり、さらに多くの茈魚がいた。形状は一般的な鯽魚に似ているが、一つの頭に十の体があり、その味は蘼芜草に似ていた。人が食べると放屁をしないと言う。”とあります。

山海経東山経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,4 五蔵山経東山経編

出典:baidu

薄魚()

薄魚は干ばつの兆しであり不吉な魚の怪物です。

山海経の東山経には、”さらに東南へ三百里に女烝山があり山上には草木はなかった。石膏水はこの山より流れ出て西へ向かい鬲水へと注いだ。水中には多くの薄魚がおり形状は一般的な鱔魚であるが一つ目で発する声は人が嘔吐しているような声であった。一度現れると天下に大干ばつを引き起こしたと言う。”とあります。

外見は普通の魚っぽいですが、目が一つしかなくさらに鳴くのですが、その鳴き声は嘔吐しているような声と言うご飯を食べている時には見たくないかんじの魚です。

山海経東山経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,4 五蔵山経東山経編

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鱃魚(しゅうぎょ xiu1yu2 シウユィー)

薄魚はその肉に薬効を持つという不思議な魚です。食べるとイボが治ると言います。

山海経の東山経には、”さらに南へ三百里に旄山があり、草木はなく蒼体水はこの山より流れ出て西へ向かい展水へと注いだ。水中には多くの鱃魚がおり、形状は鯉のようであるが頭が非常に大きかった。その肉を食べると皮膚にイボが出来ないと言う。

さらに東南へ二百里に欽山があり、山中には金属鉱物と玉石が豊富にあったが石は無かった。師水はこの山より流れ出て北へ向かい皋澤に注いだ。水中には多くの鱃魚がおり、さらに色とりどりの模様をした貝が多くいた。

鈎水はこの山より流れ出て北へ向かい労水へ注いだ。水中には多くの鱃魚がいた。”とあり、東方に広範囲に渡って存在していました。

山海経東山経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,4 五蔵山経東山経編

出典:baidu

滑魚()

滑魚はつるつる滑りそうな名前ですが、現在ではタウナギを指しています。しかし、古代中国ではタウナギのような別の種を指していたようです。

山海経の北山経には、”滑水はこの山より流れ出て西へ向かい諸■水に注いだ。水中には滑魚が多くおり、形状は一般的なタウナギのようで、紅色の背に発する声は人が言葉に詰まった時に発するような音であった。その肉を食べるといぼが治ると言う。”とあり、タウナギに似ているとあります。

鳴き声がイメージできるようで難しいのですが、人が言葉に詰まった声と言うと、うっ、とかいう感じの声でしょうか。。。

山海経北山経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,3 五蔵山経北山経編

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儵魚(shu1yu2 シューユィー)

儵魚は六本の脚と四つの目を持つという恐ろしい怪魚です。

山海経の北山経には、”彭水はこの山を流れ出て西へと向かい芘湖水に注ぎ、水中には儵魚が多くおり、形状は一般的な鶏であるが紅色の羽毛がありさらに三本の尻尾、六本の足、四つの眼があった。その叫び声はカササギの鳴き声に似ており、その肉を食べると不安感がなくなるという。”とあります。

山海経北山経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,3 五蔵山経北山経編

出典:baidu

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