イギリスの海岸で美しい発光現象が撮影されました。このネオンのように光る波は超常現象のように見えますが、実は微生物の発光によるものです。何百万ものプランクトンが蛍の様に発光してウェールズの海岸をうっすらと青く光らせて、このような驚くべき光景を作り出しています。科学者たちはこの現象はプランクトンの複雑な化学反応による発光で、プランクトンが刺激を受けた時に光っているのだ、と考えています。いわゆる海蛍たちによる発光現象です。
カメラマンであるKris Williamsさんがアングルシーの東海岸のペンモンでこの不思議な光景を見つけました。そこで、彼は小さなプランクトンが波に乗ってビーチに打ち上げられ、色んなパターンの光る波を生み出しているのを目にしました。ビューマリスに住むWilliamsさんはこの生体発光や冷たい光などと呼ばれている光景を、光る水のようであったと話しました。
“この神秘的な光は今の時期の夜の11時ごろに現れます。また、夏に多く見られ、水温の上昇とともに発生しているのだと思っています。光の色は青色ですが、光の強い部分や弱い部分を絶えず変えながら光っています。ここ12ヶ月から18ヶ月の間に6回くらいこのプランクトンによる発光見ました。この発光は満潮で海面が上昇した時に現れます。海面をかき混ぜてみると、混ぜたところは一瞬光ってその後消えて行きます。私の友人は先週ここで海水を光らせながら泳いでいましたが、凄い光景でしたね。”と語りました。Williamsさんはこの発光の起こる際の特徴を、最初は小さな範囲だけ光っているが、しばらくすると海岸全体に広がっているときもある、と説明してくれました。”あなたが海水に手を浸して、青い光を見ていると、指の隙間から光る粒がすり抜けていくのが見えることでしょう。”バンガー大学の海洋学者であるAndy Davies氏は”この光はプランクトンと呼ばれる小さな生物によるもので、複雑な化学反応により生み出されています。”と説明してくれました。
“この発光過程は生体発光と言われています。多くの生物がこれと似た発光を行っています。例えば、魚、くらげ、イカ、蛍などが有名ですね。これは生物が外部の刺激への複雑な反応を進化させた例です。”私は5年間でたった二回しか見ていませんが、晩春から初夏にかけてがよく見れますよ、とDavies博士は言いました。生体発光は特定のグループの動物に広く見られます。とりわけ外洋にいる生物や昆虫などによく見られます。”海の発光生物の発光で最も多い色は青から緑にかけての波長領域の光です。なぜなら、可視光領域においては、波長が短いほど海中では吸収されにくいので、波長の短い青は最も遠くまで届く光なのです。しかし、オオクチホシエソは赤や赤外線を出しますし、ゴカイは黄色の光を放ちます。時には数千マイル四方もの広大な範囲で発光細菌の輝きが見られる場合もあります。”
出典:DailyMail