中国神話の不思議が詰まった神様達。神様特集6(天神紅光、華山神、羭山神、天神葆江、二十八神人、句龍)

古代中国の神様特集第六弾です。古代中国の神様で多いのが天神と山神です。

天神紅光(てんじんこうこう tian1shen2hong2guang1 ティエンシェンホングアン)

天神紅光は古代中国伝説に出てくる神様で気象を司っています。

天神紅光は山海経の西山経に記載が見られており、”さらに西へ二百九十里に泑山があり、天神蓐收がここに住んでいた。山上からは首飾りを作れるくらいの玉石を算出し、山南面の至る所に瑾、瑜の一種の美玉があった。また、山北面の至る所には石青、雄黄があった。この山の山頂に立ち西を向けば太陽が山の向こうに落ちる情景を望める。この種の気象は天神紅光が主管している。”とあります。




山海経の内容からは、落日を司っていると読み取ることが出来ます。

山海経西山経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,2 五蔵山経西山経編

出典:山海経

華山神(かさんしん hua4shan1shen2 フアシャンシェン)

華は山海経の西山経に記載があり、”ここまでをまとめると、西方第一列山系は自銭来山から始まり騩山で終わり、合計十九の山があり全行程は二千九百五十七里であった。華山神が諸山神の宗主であり、祭祀には豚、牛、羊の三種の生贄で祭品を作る。”とあります。

西方の第一列山系を司っている山神です。

山海経西山経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,2 五蔵山経西山経編

出典:山海経

羭(ゆ yu2 ユィ)

羭は山神で山海経の西山経に記載が見られ、”ここまでをまとめると、西方第一列山系は自銭来山から始まり騩山で終わり、合計十九の山があり全行程は二千九百五十七里であった。華山神が諸山神の宗主であり、祭祀には豚、牛、羊の三種の生贄で祭品を作る。羭山神は神奇威霊であり、羭山山神の祭祀には燭火を灯し、百日後に百頭の毛の色が純色の生贄用の獣を用い、百個の瑜(美しい宝石)と共に地下へ埋め、さらに百樽の美酒を煮えたぎらせる。祭祀用の玉器は百個の玉珪と百個の玉璧を用いる。その他の十七の山神の祭祀は全て同じで、全て一頭の完全に整った羊を祭品を用いる。燭は百草で作った火であるが、これがまだ燃え尽きない時分に序列を示した各色の装飾がある白茅草席につくと言う。”とあります。

羭を祀る祭祀には特別な方式が必要であることから、地位の高い山神であると読み取れます。

山海経西山経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,2 五蔵山経西山経編

出典:山海経

天神葆江(てんじんほうこう tian1shen2bao3jiang1 ティエンシェンバオジアン)

天神葆江は殺されてしまった不遇の神です。

殺害現場は崑崙山の南面で、容疑者は鼓と欽丕と言う神でした。捜査の結果、捜査当局はこの二神が天神葆江を殺害したと断定し起訴しました。裁判の結果、天神はこの二神を天神葆江殺しと断定し、一審で死刑判決を下し、処刑しました。

その時の様子が山海経の西山経に以下のように記載があります。”さらに西北へ四百二十里に鐘山があり、その山神の子は鼓と言った。鼓の外見は人の顔に龍の体であり、かつて欽丕と共に崑崙山の南面で天神葆江を殺した。天帝はこのことで鼓と欽丕を鐘山の東面の■崖の場所で誅殺した。欽丕は大鶚に変わり、形状は普通のクマタカであるが黒色の模様と白色の頭部、紅色の嘴に虎の爪を持っていた。鳴き声は晨鵠と同じであり、出現すると大戦争が起こったと言う。鼓も鵕鳥に変わり、形状は一般的なハイタカであるが紅色の脚とまっすぐな嘴を持っていた。体には黄色の模様があり頭部は白色で、鳴き声は鴻鵠(こうこく)と似ていた。現れた地方はどこでも干ばつが起こったと言う。”とあります。

両死刑囚は死後に何と鳥になり人々に災いをもたらしたと言います。

山海経西山経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,2 五蔵山経西山経編

出典:baike

二十八神人(にじゅうはちしんじん er4shi2ba1shen2ren2 アルシィバーシェンレン)

二十八神人は神様の種類であり、二十八人いるわけではなく全部で十六人いるという非常にややこしい神様です。




山海経の海外南経には、”二十八という神人がいた。手と腕が連なっており、曠野に居り天帝のために夜を守っていた。この神人は羽民国の東面におり、そこにいる人々はみな頬が狭く小さく紅色の肩であった。全部で十六柱いた。”とあります。

二十八神人は夜を護るという神です。

山海経海外南経に関しては以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,6 海外経海外南経編

出典:山海経

句龍(くりゅう ju4long2 ジュゥロン)

句龍は共工の子です。《左伝・昭公二十九年》に、”共工氏に子があり句龍と言い、后土と為した。”とあります。《国語・魯語上》には、”共工氏は九州に覇を唱え、その子は后土と言った。九州を平定し故に社を為し祀られた。”とあり、后土が社神として見られます。

共工に関しては以下をご覧ください!

四罪(共工、鯀、三苗、驩兜):古代中国神話中の悪行を尽くし舜に断罪されてしまった悪神達

后土に関しては以下をご覧ください!

后土:大地を守り万物を育む女神

出典:baidu

下のリンクをクリックすると中国の神獣や妖怪をまとめたページへ移動します。

中国の神獣妖怪のまとめページ




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする