飛頭蛮:夜な夜な頭が胴体から離れて飛び回る妖怪

飛頭蛮(ひとうばん fei1tou2ban2 フェイトウバン)

飛頭蛮は《捜神記》中に出てくる人の妖怪で、眠っているときに胴体から首から上の頭部が分離し飛び、人を驚かして楽しみます。一説によるとこの妖怪の別名は梟号(きょうごう)で、一種の鳥の霊魂が人間にとりつくことで梟号となってしまうと言います。一般的に鳥を捕まえ殺し食べることが好きな人の身に取り憑き、取り憑かれた人は七日の内に白骨化すると言います。

捜神記に関しては以下をご覧ください!

捜神記:中国の様々な伝説が記されている貴重な書物

飛頭蛮と同様の形態の妖怪は日本や東南アジアでも見られ、日本ではろくろ首として知られています。この首を飛ばすや伸ばすと言う妖怪の最初期の文献は干宝の《捜神記》です。捜神記は中国晋代の奇譚異聞録で、その中に落頭氏という首の長い女の妖怪として描かれています。

  • 捜神記中の記載

中国晋代の干宝の《捜神記》には、三国時代の呉の将軍であった朱桓が偶然”落頭氏”に遭遇したと言います。朱桓には一人の婢女がおり、毎晩眠った後に頭部が飛んでいき、天が白みかけているときに戻って来たと言います。

ある晩、婢女の頭部がいつものように飛び去ると、婢女と同室の女中がふと目覚めたときに婢女の布団がずれているのを見たのでかけなおしました。特に意図したわけではありませんが、その時、首の切り離された部分を布団で覆ってしまったのです。

早朝に婢女の頭部が元の位置に戻ろうとすると、布団にさえぎられて胴体を見つけることができませんでした。すると頭は地を這い苦しんでやがて気絶してしまいました。朱桓が部屋に入りこの状況を見ると非常に驚きました。婢女の両眼は絶え間なく朱桓を見て、胴体が布団で覆われていることを伝えました。

朱桓は悟り、布団ははぎ取ると婢女の頭部は残った力を振り絞って自分の胴体へ向かって懸命に飛んでいきました。首までたどりつくと、元の位置に収まり正常に回復しました。朱桓は婢女の命を救いましたが、心の中は不安でいっぱいになりそれ以降は”落頭氏”を不吉な異怪として見たと言います。

落頭氏は平時は普通の人と全く変わりませんが、夜になりあたりが寝静まるとこの妖怪の首が伸び初めてキリンの首よりもさらに長く伸びます。その後、頭部は首から離れてその胴体は布団が掛けられたまま寝ています。

その頭部は首から離れた後に窓から外に飛び出し、鶏が鳴く頃になると元の体に戻ってきます。そして頭部と胴体はくっつき目が覚めると再び普通の生活を送ると言います。

本人は夜の記憶は全くありません。そもそも、妖怪になったと言う記憶も自覚もないのです。しかし、夜になり頭部が飛んでいるときには虫などを食べ、耳を羽のようにはばたかせ飛行すると言います。

伝説では首長妖怪は全て女性であり首をのばし夜に自由に飛び回ると言います。拘束されずに自分の好きな男性の元へも行くこともあり、部屋に忍び込んで寝ている姿を見ると言います。

出典:baidu

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