現在見られている鳥の祖先は恐竜です。恐竜は絶滅したと言われる場合がありますが、実際は一部が鳥類として進化して大量絶滅を生き残り今に至っています。恐竜と言ってもティラノサウルスに代表される鳥盤類とトリケラトプスに代表される竜盤類に分かれており、それぞれ骨盤の形状が異なります。鳥盤類は二足歩行で歩いたり走ったりすることがその特徴としてあります。
巨大な肉食の恐竜が敏捷に飛行する鳥類に変化し現代まで生き残っているのは、5000万年の間(2億2千万年前から1億7千万年までの期間)に小型化に成功したことにあります。科学者達は、恐竜が鳥類にまで進化した詳細な系統図を作成し、この結論に到りました。系統図は、ティラノサウルスやメガロサウルスのような獣脚類の恐竜から枝分かれして、現代まで生き残れたのは、小型化したものだけでした。小型化することでどのようなメリットがあったのでしょうか?
獣脚類の意味は文字通り”獣の脚を持つもの”ですが、ティラノサウルスやヴェロキラプトル、スピノサウルスなどの肉食の恐竜が含まれます。”これらの鳥の祖先は、ほかの恐竜よりも三倍早く進化し、さらには羽や鎖骨や翼など新たな適応力も身につけていきました。”と、副著者のサウサンプトン大学の古生物学者、Darren Naish博士は語ります。
中国北部に生息していた巨大恐竜ユウティラヌスにとまっている鳥の祖先。ともに1億2千万年前まで生きていた獣脚類。
“柔軟な進化を遂げたことで、ほかの種が巨大隕石の衝突により絶滅した中で鳥の祖先は生き残ることが出来ました。”研究者達は1,500種以上の恐竜の解剖学的な分類による系統図作成を行いました。研究者達は、進化の適応と体調のサイズの数学的モデリングを恐竜の系統図を確認しながら何度も行いました。
研究を続けるうちに、最も鳥に近い恐竜は全て小さく、そして、その多くはミクロラプトルと名づけられた恐竜のように、木に登ったり滑空できたりしたことがわかりました。鳥へと続く系統図は他の恐竜の系統図よりも進化の革新にあふれていたと結論付けました。
“小型化や進化しなかった鳥の祖先は、それらがより大きく、鳥との進化的な関連が少なく生き残れなかったのです。”とLee教授は説明します。別の研究からも、鳥の祖先が小型化により新たな環境的なニッチ、すなわち生態的地位を獲得していったと結論付けられています。
しかし、この鳥の系統図における体長の極端な減少は一時的なもので、それ以降は一定の割合で小型化していきました。この減少は1億7千万年前にこれまで他の恐竜には見られなかったような新たな環境的な多様性が現れるまで続きました。
“我々が発見したことは印象的なものです。”とロイヤルオンタリオ博物館のDavid Evans は語ります。”恐竜の小型化は新しいニッチの獲得のために、初期の形態において急速に行われました。5000万年後にはこの系統図のように小型化の割合はスローダウンし、多様化を続けました。”
この進化のリンクは、より大きな恐竜よりも急速に起こる適応と、新しい身体的なデザインを可能するために当時の鳥の祖先とは異なる体長、時にはより小さい体長に基づき検証されています。他の恐竜たちのグループは、狭いニッチにとどまり続けたために新たな進化に失敗し、最終的には絶滅しました。
出典:dailymail
中国で発掘される化石は信用ならん