陵魚:手足が四本あって海に住んでいる人面の魚

陵魚(りょうぎょ ling2yu2 リンユィー)

陵魚は古代中国の伝説中の魚で、山海経中に記載が見られます。《山海経・海内北経》には、”陵魚は人面で手足があり魚の胴体で、海中に居る。”とあり、足のない人魚と異なる半人半魚の形で描かれています。

海内北経の翻訳文は以下をご覧ください!

山海経を読もう!No,12 海内経海内北経編

山海経には半人半魚が多く出てきますが、陵魚を除くすべては山中の渓流に住むとされています。即ちサンショウウオがモデルになっていると考えられますが、陵魚のみが海中に住んでいるとされています。




ちなみに中国の人魚は鮫人(こうじん)と言い、南方の海に住んでいるとされています。彼らが作り出す衣服は水中に入っても濡れないという不思議なもので、大変貴重であると言われていました。また、流す泪は真珠になるとも、鮫人の油は低温で燃えて何日も消えずに燃え続けると言います。この鮫人と陵魚が同一ではないかという指摘もあります。

鮫人に関しては以下をご覧ください!

鮫人:東洋の人魚の始まりであり落とした涙は真珠に変わると言う伝説の生き物

しかし、陵魚の住む場所は北なのに対して、鮫人は南に住んでいることと、陵魚は手足が四本あるのに対して鮫人は二本の手のみですので見た目も異なるため、別の種の事を指している可能性が高いです。

出典:baidu

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