黄龍:中原を護り玄武、白虎、青龍、朱雀の四象を束ねる神龍

  • 黄龍 こうりゅう huang2long2 ホアンロン

中国の伝説中には沢山の龍が出てきます。最も有名な龍は四神や四象の一柱となっている青龍でしょうか。しかし、青龍の他にも様々な龍がおり、あまり知られていませんが、青龍よりも格上の龍がいます。それが今回ご紹介する黄龍です。

4ec2d5628535e5dd8a9a847c71c6a7efcf1b62da青龍は五行に則り東方を守護しています。北方は玄武、西方は白虎、南方は朱雀です。中央は五帝のいる中原地帯であり、四神たちはこの中原を護り固めているのです。

五行に則ると、方角も五つ必要ですので東西南北以外にもう一つ必要です。残る一つは中央で、最も重要な場所です。この中央という最重要地を護るのが黄龍なのです。

能力値:玄武、白虎、朱雀、青龍という四象を統率しているので統率は高いです。ただ、地位に比べて知名度が低いので信仰は低いですが、歴代皇帝の象徴とされていたことから若干高くなり、その差し引きで信仰を決めました。その他の能力はそれなりに高いです。

陰陽五行は火、水、木、金、土の五つの要素を表しており、これに加えて方角と色と季節が一つのセットになります。例えば青龍は木属性で東の方角と青、そして春がセットになっています。黄龍はと言いますと、土属性で中央と黄、そして土用が属性となっています。青色だから青龍、黄色だから黄龍なのです。青龍と黄龍と龍が二柱いますので、中央は黄龍ではなく黄麟に置き換わることもあります。やっつけ感がぬぐえない黄龍ですが、五帝のそばで五帝を護る最後の砦です。青龍よりも一段各上になります。




また、五行に属する龍を五龍と呼びます。木に属する龍が青龍で、土に属する龍が黄龍です。その他にも赤龍、白竜、黒龍がおり、あわせて五龍と呼ばれています。

中国の始祖とも言われている五帝の内の黄帝と大禹は黄龍の化身であるという言い伝えもあります。黄帝は土徳を持っていたので土属性であり黄帝と呼ばれています。この他にも、黄帝が中原を統一後に河から黄龍が現れ、河図洛書を贈られたとも言い伝えられています。この後黄帝は諸国を巡幸し、泰山で封禅の儀を行っておりますので、黄龍と黄帝はつながりが深いです。

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黄帝:中国の神獣、四象、霊獣特集

黄龍は黄帝以降、皇権の象徴として扱われるようになりました。九龍壁にも黄龍が見られます。

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しかし、時がたつにつれてこの黄龍の地位は瑞獣である黄麟にとってかわられました。これ以降、黄麟と黄龍は同等であるとみなされていますが、もともと黄麟は麒麟から派生しているので黄龍と比較するのは難しいです。ある人は、黄龍は黄帝時代の応龍である、と言いました。これら二龍の共通点は他の龍に比べて高い地位を得ていることです。

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黄帝は即位する前の名を軒轅(けんえん)と言いました。黄帝が死去する際に現れたのが黄龍で、黄帝を連れて天界に去ったという故事、乗龍昇天がありますし、司馬遷の史記、天官書には、軒轅黄龍体と書いています。帰蔵・啓筮には、大禹の父である鯀が黄龍に変化した、とあります。大禹の母は修巳であり、修巳の意味は一条の大蛇です。山海経・海内経では、啓筮を引用して、”鯀は死後三年腐敗せず、刃物で解剖すると黄龍になった。”とあり、同様の記述は呂氏春秋にもあります。




按張衝の霊憲には、青龍が左でとぐろを巻き、右側で白虎は猛々しく、朱雀は前方で翼を奮い、玄武は背後に鎮座し、黄龍は軒轅のそばにいた、とあります。従って、青龍、白虎、朱雀、玄武の四獣と共に五獣と成した。世の星者は四獣は知っていても黄龍は知らなかった、とあります。

出典:baidu

黄龍は歴史的に華々しい活躍の逸話は残っておらず、五行の中央の空席に取りあえず使われた感が強いです。四神と比較してみると、戦神である白虎や真武大帝とも言われ、冥界を行き来できる玄武などと比較してもとりわけ特徴や取り柄があるという訳でもありません。しかし、中央が最も大切ですので他の四神たちよりも格上に取り扱わなければならないため、地位が向上しました。

また、同じ土属性である黄帝と相性がいいので、これにより黄帝の化身とも言われたり、黄帝以降は皇権の象徴と扱われたりしたため、次第に重要度は増していきます。




しかし、青龍、白虎、朱雀、玄武の四神が一セットで有名になったので、黄龍は一人取り残されていまいち知名度が上がりませんでした。四象を五行に照らし合わせて考えると一柱足りないことに気が付くのですが、そこまで突っ込んで考えることもあまりないので知名度は上がらずじまいということでしょう。

地位は高いが青龍と種族がかぶってしまっており、特徴と言えば天の使いばかりで取り柄も特に無く知名度も低い不遇な神獣がこの黄龍です。さすがに戦うと強い・・・と信じたいです(;´∀`)

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