トルコ沖で発見された巨大な球状の膜の正体は空飛ぶイカの卵か!?

2015年7月9日に、トルコの沖合でダイバー達が不思議な物体を発見しました。それは直径4メートルほどの透明な球状の膜で、海の中に漂っていました。球体は海面から22メートルほどの海中にあり、ほぼ透明でした。これは一体何だったのでしょうか?

動画編集者のLutfu Tanriover氏は、その物体を見つけて近寄った時に、興味と恐怖が同時に沸き起こりました。その物体に触れてみると、非常に柔らかで、ゼラチン質に見えました、と語りました。

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この謎の物体は一体何だったのでしょうか?この謎に答えたのがスミソニアン博物館のMichael Vecchione博士です。博士はイカの専門家で、博士が見たところ、この謎の球体は巨大なイカの卵の集合体である、とのことです。しかし、博士の知識をもってしてこのサイズの卵の塊は初めてみる大きさであったようです。実際、このようなイカの卵の塊は、今回のトルコ沖のみならず、多くの海岸付近に漂っています。いったいどの種のイカがこのような大きな卵の塊を作り出したのでしょうか?

一つの可能性として学術名Ommastrephes bartramiiで、レッドフライングスクイッドと呼ばれる大きなイカがいます。このイカは体長1.5mほどにまで成長します。しかもこのイカはなんと名前の通り空を飛びます。このイカは海水をジェット噴射で噴き出して空に飛びあがり、エンペラと触手を広げて翼のように風を受けることで、そのまま空中を滑空します。

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しかも、このイカの吸盤には歯がついているという恐ろしいイカです。しかも、このイカの卵の塊を見た人はいまだかつていません。このイカの卵の塊の大きさはどれくらいなのでしょうか?非常に大きなイカなので、このイカの卵の可能性もあります。

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これまでの報告では、一度だけこのサイズに近いの卵の塊が発見されたことがあります。それは大きなイカの部類に属し、最も知能が高くそして最も凶暴なイカ、フンボルトスクイッドの卵です。フンボルトスクイッド(アメリカオオアカイカ)は、その凶暴性から漁師やダイバーから恐れられています。特徴は、体長は2メートルにも達し、賢く敏捷で、力も強く、身体の色を自在に変えることで仲間とのコミュニケーションをとります。スペインではこのフンボルトスクイッドをdiablo rojo、スペイン語でレッドデビルと呼んでいます。

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オウムに似た力強い嘴と、吸盤についた無数の尖った歯で、人を襲ったという報告がなされています。そのひと噛みは骨を砕き、その触手の力は骨を折ります。

2008年にDanna Staafと同僚はカリフォルニア湾で初めてこのフンボルトスクイッドの卵の塊を発見し、報告しました。この時見つかった卵の塊の大きさが、今回トルコ沖で見つかった卵の塊に唯一匹敵する大きさです。Staaf博士の報告では、卵の塊は直径3~4メートルでした。この大きさがこれまで報告された中で最も大きな卵の記録ですので、今回の塊は記録更新となります。また、この膜の中に卵は何個入っていたかというと、60万から200万個と見積もられており、これまで報告されたどのイカの卵の数よりも10倍以上多いという結果でした。

しかし、今回見つかった巨大な卵の塊が、レッドフライングスクイッドやフンボルトスクイッドなど、よく知られた種であれば、海岸のいたるところに打ち上げられてもおかしくはありません。この説明としては、イカの卵は通常より深海にあり、大抵はそのまま深海に漂っているが、時折浅瀬にまで流れてくる、というものである。その他の要因としては、Staaf 博士と同僚が発見した巨大なイカの卵の塊は、なんとたった三日で孵化したとのことでした。このような短期間しか存在しないのであれば、見つけるのも至難の業です。


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孵化したばかりのイカの赤ちゃんの形は、成体とは似ても似つきません。目は、鳥のひなのようにまだ未完成です。デラウェア自然歴史博物館のイカの専門家のLiz Shea博士によると、さらに悪いことに生まれたてのイカの触手は互いにくっ付いてしまっており、餌をとれる状態ではありません。実際、イカが獰猛な捕食動物に成長していく過程はまだまだ謎に包まれています、と語ります。おそらくは、このような塊は他の捕食者たちから身を隠すように深海にあって、孵化した赤ちゃんイカは、獲物をとれるようになるまで成長するまでは、この膜の中に隠れているのでしょう。

出典:deepseanews

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