イギリスでは実はチキンは洗ってはいけなかったことが判明

チキンを洗うのは実は間違いなのです!

チキンや七面鳥などいわゆる家禽類にはカンピロバクターという細菌が発生しやすいうえ、カンピロバクターはチキンの脂分にまじって拡散されてしまう恐れがあります。つまり、カンピロバクターが繁殖しているチキンを手で触り洗うと、チキンの脂分とともに細菌が手にくっつく上に水洗い程度では洗い流せん。その手で食器などを触ると感染が拡大してしまうという訳です。特にイギリスではカンピロバクターによる食中毒が甚大な被害をもたらしているため、イギリス政府が警鐘を鳴らしています。そのためにこんなニュースが報道されました。

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アズダ、セインズベリーを含むスーパーマーケット及び科学技術振興機構が著名シェフに料理番組でチキンを洗うのを辞めるように呼びかけた。英国の主要スーパーマーケットの責任者たちが食品基準局に後押しされる形で、生命に関わるような細菌を意図せず撒き散らす可能性があるためにチキンを洗わないようにシェフたちに呼びかけている。この呼びかけにより、44%が日常的に料理前にチキンを洗っている姿が浮き彫りになった。基準局は、チキンが弾いた水の中にカンピロバクター属のバクテリアが混ざり、それが手や他の部分に付着してしまう可能性があると指摘している。
食品基準局が調理をする際にチキンを洗う理由を調査すると、汚れを取る(36%)、ばい菌を取り除く(36%)、習慣(33%)という結果であった。食品安全の専門家は、カンピロバクターは英国では最も多い食中毒の原因であり、年間約280,000人がこの菌による食中毒を起こしており、そのうちの80%程度がこのチキンもしくは家禽類に由来している、と述べた。この菌で食中毒を起こすと、腹痛、激しい下痢、嘔吐などの症状を起こし、最悪は死に至る場合もある。

食品安全週間にあたり、食品基準局とスーパーマーケットは料理番組の番組制作会社にシェフがチキンを洗うシーンを番組内で放送しないように要請した。




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食品基準局トップのCatherine Brown氏は”チキンを扱う際に人々は、例えば生のチキンを触った後に手を洗うことや完全に火が通っていることを確認することなど我々から見ると菌が拡散しない好ましい方法を実施する傾向があるが、我々の調査では菌を拡散させる恐れのあるチキンを洗うことも普通に実施されていることがわかった。従って、カンピロバクターの拡散、感染を防ぐにはチキンを洗わないことで菌の拡散のリスクを下げることが重要であると啓蒙している。カンピロバクターは深刻な問題であり、重症や死の原因のみならず病気休業や国民健康保険の保険料増加など、一年間に何百万ポンドもの経済的損失となっているのである。”と述べた。

出典:IBT

カンピロバクターによる食中毒を調べてみると、厚生労働省のHPに以下のデータがありました。事件数とは食中毒が起こった事案を指します。事件数と患者数が異なるのは、一度の事件で複数の患者が発生したためです。日本ではノロウィルスについで二番目に多いようです。患者数を見ると毎年二千人前後とイギリスの280,000人と比べると1%程度です。この数字だと、日本国民の約0.002%が毎年感染していることになります(正確には病院でカンピロバクターによる食中毒と診断された患者。実態はおなかが痛くても病院に行かない人もいるため、感染者数はもう少し多いと思われる)。イギリスと同様に80%が家禽類からの感染であると仮定してもしなくてももはやカンピロバクターで食中毒を起こしても不運の一言で片付けてもいいように思います。このデータを見る限りでは、チキンを洗わないことは英国で実施すべきことで、日本ではチキンを洗っても特に問題なさそうですね。イギリスでチキンを食べるときは気をつけましょう。

カンピロバクター食中毒の発生状況(平成13年~平成20年)
平成13年 平成14年 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年
事件数(件) 428 447 491 558 645 416 416 509
患者数(人) 1,880 2,152 2,642 2,485 3,439 2,297 2,396 3,071
患者1名の事件数(件) 322 327 341 422 428 236 201 210

出典:厚生労働省

カンピロバクターの走査型電子顕微鏡写真。消化器系の細菌としては胃潰瘍の原因でもあるヘリコバクターピロリ菌が有名ですが、こちらは食中毒とは無関係のようです。
カンピロバクター

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